カッコいいにも種類がある。
「カッコいい!」という感覚が好きだ。
カッコよさ、あるいはカッコよさから生じる憧れは、個人を未知の領域へと連れていく。
だから、「なんかカッコいい」は正義だ。
きっとヒントがある、なにかしらのヒントが。
しかし、でも待てよと思うこともある。
「カッコいい」という感覚は、一体なんだろうか、と。
つまり、「カッコいい」と感じるとき、「何に対して」「どうして」「カッコいい」と感じるのだろうか。
「カッコいい!」にも、僕が観測できた範囲だと2通りあって、それは「視覚的にカッコいい!すげー!」と「物語的にカッコいい!やばい!」という感覚。
「物語的にカッコいい!」っていうのは、いつも言ってることなので割愛。
「視覚的にカッコいい!!!」
でいつも最初に思い浮かぶのは、キング・オブ・ポップ=アンディ・ウォーホル。
森美術館でずらりと並ぶ実物を初めて見たときのリアクションがこちら↑
アンディー・ウォーホル展の資料室で、ウォーホルが女性誌を集めていたっぽいことがわかったので、vogueを並べてみた。「カッコいい!(視覚的に)」でしょ。意味=物語は、特にないんだけど、「カッコいい」。そういうもん。
アメコミは個人的に「カッコいい」のかもしれないので、「物語的にカッコいい」に近いかも。
カッコいい。
カッコいい。
…「カッコいい」?
この差は一体なんだ?という話。
あと、ふと思い出したんだけど、映画の予告編を見て、「なんかえらく無駄にカッコいい映画やなー」と思った映画。
以下、 google様で「かっこいい」で画像検索した結果。
まあ、「カッコいい」わな。
おまけ。
でも、こういう「カッコよさ」を求めているわけじゃない。お察しの通り。
最近、雑誌のレイアウトとか広告とかのビジュアルを考える機会が多いんだけど、そこにも「カッコいい」があります。「カッコいい」雑誌、「カッコいい」(を狙った)広告。あるいは、すごく個人的な話をすると、美術書とか美術カタログって「カッコいい」んです。それは、作家さんの市場価値を上げようと思ったときに、ペラペラなチラシみたいな美術カタログ・作品図版じゃブランディングとしてダサいからで、「カッコいい」デザインとか重厚な雰囲気とかにして高級感とか権威性を演出する。
えっと、まあ何が言いたいかっていうと、「カッコいい」をもっと追究してみようかなって話。特に、イラスト的な「カッコいい」は難しいので、デザイン的な「カッコいい」を。そうすると、タイポグラフィーが重要になるのかも。
自分が「カッコいい」と感じたモノを「カッコいい」デザインで紹介したい。
そして、「カッコいい」という憧れは、未知の世界への鍵になる。
美術書みたいなカッコよさも大事だけど、インテリ・お洒落な感じのしない、ちょっと泥臭いというか冒険の匂いがするような「カッコいい」デザインを考えてみたい。
それはきっと、ワクワクするような「カッコいい」だ。