ヒーロー見参!!

PS:意識より愛をこめて

浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』第2巻・感想!

はい、キマシタ。
浅野いにお最新シリーズ『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の第2巻です。

 
第1巻については、もうこれでもか!とばかりに当ブログでもべた褒めしているのですが、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』でぐぐると、検索結果の1ページ目にその前記事が登場するという怪奇現象が起きてる。「Oh...」と、なんだか背筋がピンとなりますね。居住いを正すなど。だって、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(以下、『デデデデ』)に興味を持って検索をした方々が、前記事を参考にして購入するかどうか決める(かもしれない)じゃないですか。「んな責任重大な…」と感じながらも、

以下、『デデデデ』第2巻の感想です。

人間に寄生し生物全体のバランスを保つ役割を担う我々から比べれば
人間どもこそ地球を蝕む寄生虫!!
いや……寄生獣か!
新装版 寄生獣(1) (KCデラックス アフタヌーン)

新装版 寄生獣(1) (KCデラックス アフタヌーン)

 

 
『デデデデ』は、21世紀という現代社会が生み出した、あるいはその21世紀を生きる漫画家・浅野いにおによる「第2の『寄生獣』」になるかもしれない。

なんてことをふと思いました。ほんのちょっとだけ。

いやはや、言わずと知れた名作・鬼作な『寄生獣』なんですが、だからと言って「『デデデデ』は人類批判の漫画だ!」とかそういうわけでもない。現代社会において“そこ”を主題にして取り上げちゃうとすごくチープになっちゃうから。でも、『デデデデ』第2巻では、『寄生獣』の要素・モチーフが「『侵略者』たちが人間のふりして社会に紛れ込んでるのかもしれない」という台詞や謎の少年の描写などから時々見え隠れしていて、浅野いにお自身も多少は意識しているんじゃないかなと、なんとなくふとそう思っちゃったしなんだかキャッチーだからそのアイデアをそのまま書いちゃいました。

だから、正確に言うと、『寄生獣』=「侵略者と人類」漫画であるとして、『デデデデ』は浅野いにおが「侵略者と人類」という物語を描くとこうなる、みたいな漫画かなってことで。もちろん、人類と侵略者を対比してそこから何が浮き上がってくるのかということはまったくの別問題ですが。

あと、ドラえもん的要素も相変わらず健在です。むしろ、『いそべやん』という漫画の中の漫画の話だったモノが、おんたんたちパートにも浸食し始めている(かも)。

ということで、『デデデデ』2巻は、1巻の延長・深化で、とりあえず登場すべきキャラは全員登場したかな?という印象。新キャラは、ソニーを想像させるような企業の広報を担当しているソバカス素朴系女子(であり、渡良瀬先生の彼女さん)と、その辺のキナ臭さを嗅ぎまわる若手ジャーナリスト、駿米大オカルト研の青年、あと1巻でキホちゃんと付き合った小比類くんがむちゃくちゃキャラ立ちし始めた。いいぞ、もっとやれ。

1巻登場のキャラたちも第2巻でだんだんと輪郭がはっきりしてきて、その2巻のラストがもう日常終了のお知らせなので、3巻からいよいよガラリと物語が動き出すかもしれない(し、結局動き出さないかもしれない…!)。なんにせよ、1巻で衝撃を受けた「過剰なリアリティ」と「女子高生たちの可愛さ」は相変わらずで、そんな彼女たちの日常が描かれているわけですから、「そのネタ知ってるニヤニヤ・ああ、そりゃそうなんだよな…そうなんだけど…」という快感と違和感がぐちゃぐちゃと僕の心を刺激するし、攻撃するし、そこで「侵略者というファンタジー」が加わるもんだから、もうね、ナニガナンダカワカラナイヨ! でも、まあ、とりあえず「むちゃくちゃおもしろい」ってことだけは確かです。

2巻を読んで思ったのは、浅野いにおワールド(=浅野いにおの快感原則)が、『おやすみプンプン』・『ソラニン』・『うみべの女の子』・『その他各種』を経て研ぎ澄まされて、ひとつの漫画の中で再構築されているのが『デデデデ』なのだと思う。

個人的な話をすると、


テクスチャー(肌触り)を楽しむということ。 - ぐちゃぐちゃと書き殴る。

でも書いたように、細かさ・ディテールの積み重ねによって、その世界の美しさやその世界の肌触りが立ち現れるモノだと私は思っている。つまり、『デデデデ』には、浅野いにおワールド(=浅野いにおが見ている世界=興味関心好き嫌い)が、描写にしろ台詞にしろ設定にしろ、ありとあらゆるところで、過剰なほど細かく詰め込まれている。

そうすることで、漫画の中に立ち現れる「何か」。

その「何か」に僕はもう夢中になっているんだ。


おんたん・門出たちが現代的な会話によって繰り広げるなんだか楽しげな世界や「人類 vs 侵略者」という状況でシュミレーションされ得るリアルで不穏な世界など、そういったいくつかの細かい世界が組み合わさって成り立っている浅野いにおワールド。

2巻前半のキホちゃんと小比類くんとの会話なんて見事だなーと思う。
絶妙な加減で、女子高生の日常と「人類 vs 侵略者」の世界が混ざり合っている。
それは「サブカルにおけるにわか問題」でも「侵略者・A線を巡る陰謀論説」でもなくて、浅野いにおワールドにおける細かさ・ディテールの問題である。そして、このディテールがやばい(ボキャ貧)。『デデデデ』は、もちろんストーリーがあるし、それもだんだんと動き始めて楽しみなのだけど、まずはその世界情報量の多さに読めば読むほど圧倒される。

 

そして、なによりも「おんたん可愛い!」し、『イソベやん』って『ドラえもん』と『サザエさん』(磯野家)のオマージュで、どちらも日常系の二強であること、そして、インタビューでアニメ『けいおん!』について触れていること、から考えると、非日常的世界で日常系というジャンルを展開する(…!!)というなんともぶっ飛んだ作品になるかもしれない。第3巻がどうなるのか、あるいはその先の展開など、『デデデデ』がどういう方向性の漫画になるのかむちゃくちゃ気になるところ。

 

とにかく門出とおんたんのLINEスタンプはまだか。

 


浅野いにお最新刊『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』! - ぐちゃぐちゃと書き殴る。