レビュー!を簡単に

ガンモ [DVD]

ガンモ [DVD]

 

 地元のTSUTAYAに置いてなかったので、渋谷で借りた。DVDのジャケットはものすごく好き。ハーモニー・コリン監督作品で、「ミスター・ロンリー」で共感し、「ジュリアン」で首を傾げて、「ガンモ」でまた首を傾げた。「ジュリアン」はまったく取っ掛かりなく終わっちゃったけど、「ガンモ」は映像という映画として楽しめた、というかシーンごとでいいなーと思うことはあった。最初のチャリンコこぐシーンとか妙にテンション上がっちゃって。ただ、全体を通して何を映画を通して訴えようとしているのかわかんなくて実力不足を痛感…

12人の優しい日本人 [DVD]

12人の優しい日本人 [DVD]

 

 これはおもしろい。スカッ!とするとか、深い感動が…!とか、そういう映画じゃないんだけど、それでも陪審員たちの議論と、感情の変化と、掛け合い・馴れ合いが単純におもしろい。役者がいいのかな。

アメリ [Blu-ray]

アメリ [Blu-ray]

 

まさに映画で、こういう映像表現の映画を観たいからこそ映画を観てる。個人的に思う「映像ではなくて映画である映像表現」をもうちょっと頑張って言語化できるようになりたいなーとは思うんだけどね。その映像表現が随所に散りばめられていて、さらにパリの美しい雰囲気ともあわさって、そしてアメリの健気で無口でお茶目な性格とオドレイ・トトゥの演技力によって、「アメリ」はものすごーく独特の空気感をまとってる。ハマる人はむちゃくちゃハマると思う。なんというか、小気味良い映画。すべてのアイテム(設定も登場人物も背景も)に嫌味がないし、テンポもいいし、メインストーリー以外もおもしろいし、べた褒めなう。


アメリ - YouTube

演出がすごく好きだから、監督のジャン=ピエール・ジュネもチェック。

あと、「ココ・アヴァン・シャネル」でもココを演じたオドレイ・トトゥがいいなーと思ったので、「アメリ」に引き続き、他の出演作も観てみよう。と思って調べたら、ジャン=ピエール・ジュネオドレイ・トトゥがもういちどタッグ組んでる「ロング・エンゲージメント」があるね。

ベルヴィル・ランデブー [DVD]

ベルヴィル・ランデブー [DVD]

 

 フランスアニメーションの最高峰!みたいなノリで観たので、しかもフランス漫画のバンドデシネを読んだことあったし、フランスって哲学の国だし、映画全体に深い思慮のようなモノがあるんじゃないか?と期待してたわけです。結論、ストーリーとしては単純明快で、とてもわかりやすい映画でした。この映画で観るべきは、アニメーションとしての質の高さです。アニメーションならではの少し現実離れした街並みは、とても細かく(このあたりバンドデシネっぽい)圧倒されます。キャラクター造形も独特で、いい意味で突っ込みどころ満載。登場人物の多くは、あまり言葉を話さないし感情表現も少ないけど、だからこそラストに向かっていくときに感じる不思議な温かさがあるように思えた。ざっくり言ってしまえば、おばあちゃんいいやつ。

あと、改めて音楽って素敵だなーと。

ミックマック [DVD]

ミックマック [DVD]

 


ジャン=ピエール・ジュネ監督の「ミックマック」。

「アメリ」の雰囲気を別の作品でも…と思って観て、これは当たりだった。

完全コメディだから、こういう雰囲気になるのはまあ当然っちゃ当然だし、だからこそこの映画はおもしろい。「おいおい、そりゃちょっと待て」みたいなことを軽くコメディにやっちゃうあたりがいい(笑)物語(というのは、復讐の数々)をどんどん見せるために、出会って数日の人々が結託するのはあたりまえ。そこで、新米との人間関係構築をゆっくりと描くヒューマン映画じゃない。場当たり的な復讐劇を観て、ニヤニヤするのがいい。あとは、無駄に丁寧な登場人物のキャラクター描写。物語の本質というか、メインストリームとはまったく関係ないんだけど、主人公ふくめて登場人物がイカす。ジャン=ピエール・ジュネの他の映画も観てみたい。