ビジネスにも「芸術」は必要だ!


石井光太が語る“一筋縄ではない世界” ( page 3 ) | GQ JAPAN

作家の石井光太さんのインタビュー記事。

物を作るということは、まずいろんなものを模倣しながら、模倣の対象を自分のものにしていく行為なんです。僕たちはよく「クリエイティビティが大切だ」なんて言いますが、大切なのは自分の感覚を研ぎ澄ませながら、これだというものを見つけること、そしてそれを磨いていく作業です。

 

けれど、本来は常に自分の感覚を磨きながら、何がこの時代に合うのか、何が人々のニーズなのか、そして一番大切なのは自分が何に一番感動するか、です。そういうことを毎日24時間考えているからこそ、出会えるわけです。そして、出会ったときに自信をもって自分の人生を賭けられる。自分が感動したからこそ、他人も感動させられるんですね。

 

だからこそ、「芸術」が熱いわけです。

「芸術」とは、「自分の快感原則を追い求め、それを社会との接点(美しさ)を持ちえるようにする行為」である。同じような年齢の友人・知り合いたちが「ITだ!イノベーションだ!起業だ!」なんだというのを斜に構えて眺めちゃう性格の悪い(素直じゃない)僕は、オープンSNSが流行ったからクローズドSNSをローンチしたり、出会い系がマーケットの数字として大きいから出会い系サービスを開発したり、ということを見るにつけ、鼻で笑うわけです。挙句の果てが、バイラルメディアでしょ。鼻で笑うどころか、中指ですよ、中指。

 

僕みたいなビビリで努力もできない糞野郎じゃなくて、情熱的で努力も厭わず困難なことがあろうともそれを乗り越えよう!とする爆発力もある方々が、バイラルメディアに注力するなんて超もったいない!

 

「みんながほしい!と思うモノって何?」というところからスタートしたモノって結局つまんないモノが多いんじゃないか。好みの問題かもしれないけど。僕は、世界一周をしてきた人よりも、年に3回タイに行く人の方が好きです。

 

アートではなくビジネスとしての「芸術」の成功例として、

スターバックス成功物語

スターバックス成功物語

  • 作者: ハワードシュルツ,ドリー・ジョーンズヤング,Howard Schultz,Dori Jones Yang,小幡照雄,大川修二
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 1998/04/23
  • メディア: 単行本
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セブン‐イレブン 創業の奇蹟 (講談社プラスアルファ文庫)
 

 『スターバックス』と『セブン-イレブン』の2つ。

 

この2冊を読むと、登場する人たちがすごく純粋に感じられます。スターバックスの人たちは純粋にその味を広めたいんだろうなと思いますし、セブン-イレブンも、どうやって日本で広めていくかを考え抜いた結果であろうな、と思います。だから感動が広がる。その感動が大切なんじゃないかな。

 

「より多くの人を幸せにできる商品・サービスとは何か?」と考えるよりも「まずは自分の心と向き合いなさい(仏顔)」って理解させたいし、そういう人が増えた方が僕にとってもカッコイイ!なわけですよ。『ヒーロー見参!!』でも紹介した音楽アプリ『nana』なんて最高じゃん。カッコイイじゃん。(『nana』Founder/CEO:文原明臣 | ヒーロー見参!!