あー、そうか。想像力だ。

芸術を楽しむためには「想像力」が必要なのか。

たとえば、「善き人のためのソナタ」で、ヴィースラー大尉の殺風景で生活感のない部屋と、ドライマンの大切なもので溢れた暖かみのある部屋を対比している、と指摘するblogがあったのだけど、そこに気付けるかどうかっていうのがすごく大事なんだと思う。正直、僕は気付けなかった。それは同時に、映画の中でのヴィースラー大尉の心境変化とも繋がってくることでもある。娼婦を部屋に呼ぶシーンをどう捉えるか。彼がドライマンとその奥さんとの会話を聞いて、人肌恋しくなったんだなーと思えるかどうか。

芸術は想像力が大事で、それは人間関係にも言える。相手の気持ちを想像すること。

それが僕は上手くできなくて、最近それでちょっとだけ悩んでる。

芸術に触れず、人ともちゃんと接してこなかった人は想像力が欠けているんだと思う。勉強ができても、頭の回転が早くても想像力がなければ、だれも幸せにはできないよ、きっと。